バレンタインの贈り物としても定着し、最近では健康志向の食べ物としても注目を浴びているチョコレート。
そんなおいしいチョコレートがカカオ豆から作られていることは知ってますよね。
カカオといえば熱帯で栽培されでいるのが常識ですが、なんと伊豆でカカオを育てチョコレートをつくることを目指しているお店があるといいます。
そこで、この興味ぶかいチョコレート店について調べてみました。
「ショコラティエ オウルージュ」
住所:静岡県駿東郡長泉町中土狩874-1
TEL・FAX:055-950-9898
定休日:火曜日
※売り切れ次第終了
ショコラティエオウルージュは伊豆でカカオ栽培するチョコレート店
静岡県長泉町にある「ショコラティエ オウルージュ」
オーナー・ショコラティエは足立晃一さんです。
伊豆の温泉熱を使い国産カカオを栽培しショコラをつくることを目指しています。
「ショコラティエ オウルージュ」のこだわりパッケージ
「味のわかる方向けに」と県内でも最も所得の高い地域にお店をかまえました。
パッケージも高級感がただよいます。
チョコレート・一粒用の箱は、まるで指輪が入っているようなデザインです。
タブレット用はネックレスの箱のようです。
箱に使われている銀色部分は、、、なんとプラチナ!
驚きですね。手間をかけた品格のあるチョコレートにピッタリです。
「ショコラティエ オウルージュ」こだわりの店内
扉をあけるとチョコレートの甘い香りがむかえてくれます。
店内はまるで宝石店のような雰囲気。
美しいショーケースに宝石のように陳列されたチョコレート。
ちょっと日常とは違う世界に来たような空間です。
足立さんの趣味は「サックス」だそうです。
たまに仲間があつまり店内で演奏会を開くのだとか。
一見わかりませんが音響にこだわった構造になっています。
2階には植物を育てる小さなハウスが設置されていて、カカオ豆から発芽させた苗を栽培しています。
温度▪湿度とも熱帯並みの高温多湿に維持されています。
えっ?ハウス?栽培?日本でカカオが育つの?驚きですね。
「ショコラティエ オウルージュ」の口コミは?
長泉町にある、ショコラティエオウルージュに行ったよー!ショコラめっちゃおいしー(^O^) pic.twitter.com/3RT3A30bVb
— ゆきえ (@yu_ki_gr) February 6, 2015
ショコラティエ 足立晃一さんてどんな人?
足立さんの出身地は旧天城湯ヶ島町(現在の伊豆市湯ヶ島)。
この地は小説「伊豆の踊子」やヒット曲「天城越え」で知られています。
和菓子店に生まれた足立さんでしたがパティシエを志すことに。
静岡県内でパティスリー修行をします。
その後「クレマチスの丘」(美術館▪文学館▪レストランからなる複合施設)でシェフ▪パティシエを経てショコラティエとして独立。
「だれをも魅了し、だれをも幸せにするスイーツはショコラしかないでしょう」という思いがありました。
子供みたいな笑顔の天真爛漫な足立さん。
チョコレートづくりの情熱は、一つ一つのこだわりからもうかがえます。
「ショコラティエ オウルージュ」 季節限定!完売次第 閉店!
全国からお客様がこられるそうです。
しかし、、、。
気温が23度を超えると風味が損われてしまうため、4月から10月頃は閉店するそうです。
通販やお取り置きもありません。完売しましたら閉店となります。
チョコレート屋さんですが、チョコは売ってませんでした。次はクーラーボックス持って来よう…。#ショコラティエオウルージュ #変わったお店でした pic.twitter.com/qxFaOmrFQW
— 春巻つくね (@tHalmaki) June 24, 2018
信念をつらぬいています!いさぎよいですね。
そして、足立さんには伊豆で育ったカカオからチョコレートをつくるという、大きなプロジェクトがあるのです。
国産カカオのチョコレートを目指すショコラティエ足立晃一さん
ショコラティエ足立晃一さんが挑む伊豆でのカカオ栽培。
カカオは輸入という常識を変える足立さんのプロジェクト。
とても興味深いですね。どんな経緯だったのでしょうか。
ショコラティエ足立晃一さんの夢
ショコラティエ足立晃一さんの夢は、
・1から10まで日本でつくったチョコレートの実現。
・伊豆の新産業をつくりだすこと。
伊豆で豊富に沸きだす温泉熱を利用したら、熱帯で育つカカオ栽培も可能なのではと考えました。
2014年1月 第1回グッド▪ビジネス▪アワード(経済産業省中小企業庁委託事業 ミラサポ主催)で、食「ごはん」ビジネスの部門賞を受賞。
注目を集めるようになりました。
温泉の熱を利用してカカオ栽培
カカオの木は赤道の南北緯度20度以内で年間平均気温が27℃以上の高温多湿な地域でないと栽培できません。
おもな産地は、西アフリカ・東南アジア・中南米。
伊豆半島には温泉の熱を利用した熱帯植物園があります。
ハウスの中にあるパイプ。その中にはアツアツの温泉の源泉がとおっています。
これがハウスの中を熱帯地方のような環境にしてくれているのです。
源泉は重油や電気がなくてもハウス内を温かくしてくれる省エネ効果が高い貴重なエネルギー。
これを利用してカカオ栽培ができないかというアイデアが伊豆でのカカオづくりの出発点となりました。
じつは湯水のように沸きでる源泉。大半は利用されずに捨てられているそうですよ。
役立つエネルギーを無駄にしたくはありませんね。
伊豆での国産カカオ栽培プロジェクト
- 伊豆の温泉の熱を使いカカオの木を育てる
- 実った果実を足立さんが買い取る
- 実の中からカカオ豆を取りだし発酵から焙煎までを手がける
- チョコレートに仕立てる
これが足立さんの伊豆での国産カカオ栽培プロジェクトです。
コストをかけないで維持できる温室でカカオ栽培ができたら伊豆の新たな産業にもなります。
生まれ育った伊豆の役にたつかもしれないという気持ちがありました。
伊豆への愛、チョコレートへの愛が伝わってきますね。
カカオを育てる「ショコラティエ オウルージュ」まとめ
今、石垣島や小笠原でもカカオ栽培が行われているようです。
昔では考えられなかったことが、つぎつぎと実現するようになりました。
国産カカオの安定した供給には、まだ時間は必要です。
でも手軽に国産チョコレートが手に入る時代も、そう遠くではないかもしれませんね。