歯科医院に行くと歯科医師の他に必ず女性のアシスタントがいると思います。
よく見ていると、その中でも患者さんの口に直接触れている人と、そうでない人がいます。
歯科医師のアシスタントでも歯科衛生士と歯科助手という2つの職種に分かれてるんです。
私は歯科衛生士専門学校を卒業後、国家試験を合格して歯科衛生士になりました。
12年間の歯科衛生士業務の後、現在は出産を機に退職しました。
息子が幼稚園に通いだす頃に復帰を考えています。
これから歯科の道に進もうと考えている方もいると思います。
そもそも歯科助手と歯科衛生士って何が違うの??
そんな疑問を詳しく解説していきたいと思います!!
歯科助手と歯科衛生士の違い|出来ること、出来ない事
歯科衛生士と歯科助手の違いは、
- 歯科衛生士は、国家資格を持っている
- 歯科助手は、法的に定められた資格はなく無資格でも業務が行える
- 歯科衛生士は、患者の口腔内に触れる作業が出来る
- 歯科助手は、患者の口腔内に触れる作業は出来ない
- 歯科助手はアシスタントとして治療以外の歯科の業務全般を担当
ということです。
詳しく説明していきますね。
歯科衛生士とは・・
歯科疾患の予防及び口腔衛生の向上を図ことを目的として、人々の歯・口腔の健康づくりをサポートする国家資格の専門職です。
ちょっと難しいですよね・・
簡単に言うと歯科衛生士の大きな役割は3つあります!!
歯科予防処置
人が歯を失う原因は何か知っていますか?
「虫歯」と「歯周病」です。
この2つが原因の90%を占めていると言われています。
つまり、この2を予防できれば歯を長く残せるということです。
そのために歯科衛生士の仕事が重要になってきます。
- 歯・口腔の疾患を予防する処置として、「フッ化物塗布」等の薬物塗布
- 歯垢(プラーク)や歯石などの口腔内の汚れを専用の機械・器具を使って
除去する機械的歯面清掃
歯科衛生士は、このような歯科予防処置のプロフェッショナルなんです。
歯科診療の補助
歯科診療は、歯科医師を中心とした「チーム医療」として行われています。
このチーム医療を成立させるには補助はとても重要なものになります。
歯科衛生士は歯科医師の診療を補助をしながら、歯科医師の指示を受けて唾液を吸ったりライトをあてたり歯形を取ったりします。
歯科診療において、この歯科診療の補助がないと治療は回りません。
それだけ歯科医師にとっても歯科衛生士の存在は大きいものです。
歯科保健指導
むし歯や歯周病は生活習慣病と言われています。
治療より予防、予防より生活習慣を改善する事が最も大切であるといわれています。
そのためには、
正しい生活習慣やセルフケアを実行するために歯科衛生士による指導が必要になります。
歯科保健指導は、
赤ちゃんからお年寄り・健康な人・病気や障害のある人など、
すべての人に必要なんです。
その中で、
歯磨き指導を中心とした歯口清掃法の指導は、
セルフケアのスキルアップを専門的に支援する大切な仕事です。
また、寝たきり者や要介護者等に対する訪問口腔ケアも重視されています。
最近では、
食べ物の食べ方や噛み方を通した食育支援、
高齢者や要介護者の咀嚼や飲み込み力を強くする摂食・嚥下機能訓練も
新たな歯科保健指導の分野として注目されているんです。
これらの三つの業務が法律に定められており、それぞれに専門性の高い知識・技術を必要とします。
歯科衛生士になるには・・・
高等学校を卒業後、歯科衛生士養成機関(専門学校、短期大学、大学)に入ります。
歯科衛生士として求められる知識や技術を習得し、
卒業すると国家試験(歯科衛生士国家試験)の受験資格が得られます。
これまで修業年限は2年制以上でしたが、現在は3年制以上になりました。
また、4年制大学における教育も行われ、今後増えることが予想されます。
さらに大学院において学び、研究者への道も開かれてきているんです!!
毎年3月初旬に国家試験が行われます。
それに合格すると、
厚生労働大臣が歯科衛生士名簿に登録し、歯科衛生士免許証が与えられるわけです。
![](https://hanashino.blog/wp-content/uploads/2019/01/069841204c228ea1cdd3b4f0a284a5dd_s.jpg)
歯科助手とは・・
歯科助手は、歯医者さんのアシスタントとして、治療以外の歯科の業務全般を担当します。
先に述べた歯科衛生士の3つの業務(歯科予防処置、歯科保健指導、歯科診療)の
補助は出来ません!!
歯科助手には法的に定められた資格はなく、無資格でも業務が行えます。
基本的には、4つの業務があります。
受付業務
受付、会計、予約などの電話対応、患者さんの誘導、アフターフォローなどを行います。
その歯科医院の顔ともいえる大切な業務になります。
事務関連業務
カルテの整理から、在庫の管理、清掃を行います。
診療室内管理
機器の準備、術後の機器の保守や消毒、薬品の整理や発注を行います。
患者さんの口腔内は触れませんが器具などは扱えます。
診療介助
最も行う業務かもしれません。
治療に合わせたバキューム操作、セメントの練和といった専門知識が欠かせない作業です。
歯科衛生士と歯科助手の給料は?
歯科衛生士と歯科助手の給料の差は気になりますよね?
都道府県によって相場が異なりますが、3~5万の差ってところではないでしょうか?
私の職場では歯科衛生士と歯科助手の給料の差はしっかりあったと思います。
歯歯科衛生士手当という明記で基本給にプラスされていました。
やはり専門の学校に行き勉強し、国家資格を持っているので仕方ないかなと思います。
私も歯科衛生士として12年間働いていたので歯科助手さんと沢山仕事をしてきました。
歯科衛生士並みの知識を身に着け、実技も出来る子は沢山います。
「歯科助手で止まるのが勿体ない」
そういう子には「歯科衛生士目指してみたら?」っと声をかけました。
ただ「歯科衛生士になりたいけど、お金がない。3年間は難しい・・」という声を聞きました。
とても難しいですね・・
歯科衛生士になった子いますよ!!
とても勇気のいることだったと思うんです。
「遅いかも・・」っと思っている方。大丈夫です。
私が歯科衛生士専門学校の学生だった頃、同じクラスに30代と40代の方がいました。
理由はそれぞれ違います。
ご主人が歯科医師で支えたい、歯科助手から歯科衛生士になりたくて
新しいことにチャレンジしたい
みなさんとても素敵です。
まとめ|歯科衛生士と歯科助手の違い
いかかでしたか?
歯科衛生士も歯科助手も同じチーム医療には欠かせません。
どちらがかけてもだめなんです。
歯科医院は沢山あります。
就職・再就職にも困らないと思います。
これから歯科助手にするか、歯科衛生士にするか考えている方、
是非参考にしてみてくださいね!!