繊細で美しい切り絵アートはみているだけで癒やされますよね。
切り絵は初心者でもできる作品から、びっくりするほどに繊細で美しい高度な作品まで、さまざまな切り絵があります。
切り絵とは、どんなものなのでしょうか?
そこで繊細で美しい切り絵アートや有名な作家について調べてみました。
繊細で美しい切り絵アートとは?
切り絵の基本は白黒のモノクロ画です。
黒い紙を切り抜き白い紙に貼り付けるという手法で制作。
現在では新しいスタイルも生まれ、裏に色紙などを使うカラー作品や立体的な作品もあります。
そして伝統芸能の一つとしての「紙切り」もあります。
古くからある切り絵
切り絵は日本では古くから神様の儀式に使われていたそうです。
今でも飛騨高山などでは奈良時代以来と伝えられる伝統的な様式が残っています。
その後一般的には、染物師が染の型紙として使うために発達していきました。
切り絵作家の有名人
驚くほどに繊細な切り絵は、ため息が出るほどの美しさです。
そんな作品を生みだす、切り絵作家を紹介します。
京都伝統工芸者「三代目蓮蔵」~山川勝雪(やまかわしょうせつ)~
京都友禅の「型友禅」の制作初期工程である「型彫り」の匠の技から生まれた切り絵作家です。
「型友禅」に従事しながら彫刻の美を追求し独自の切り絵を作り上げました。
1960年 京都友禅染色型紙彫刻所に入門。京都伝統工芸社二代目蓮蔵に師事。
1983年 京都伝統工芸者「三代目蓮蔵」を襲名。
「更科研究」のために日本代表としてインド・エジプトを文化研究訪問。
1985年 浅草にて「蓮蔵工房」 を開設。
主な作品
・「森欄丸」・「鏡獅子」・錦絵 「勧進帳」・ミューシャ「花壇」
長屋明
切り絵をやっている人であれば知らない人はいないほど有名な切り絵作家です。
テレビにも多数出演。
寿司職人の「笹バラン細工」に魅せられて独学で切り絵を始めました。
作品はわずか0.1mmの線ほどのものを切り絵にしています。
あまりにも繊細で糸のように細いため、持っただけでも切れるのではと思うくらい
です。
本メモ:『奇跡の切り絵―切り師 長屋明の超絶の技』 pic.twitter.com/KbRdCt5l8h
— 松崎貴之 (@gelcyz) June 17, 2017
濱直史
2011年から切り絵を始め独学で学びました。
新しい切り絵の可能性を模索し 伝承折り紙やペーパークラフトに切り絵を施す
「立体切り絵」を見つけだしました。
さらに和紙で曲面を自作し、そこに切り絵を施す「曲面立体切り絵」を考案します。
『濱直史の美しい立体切り絵』発売。
『濱直史の立体切り絵』に続く、待望の第二弾! 繊細な切り絵が重なり合い、さらに色鮮やかな作品に仕上がります。24作品をそのまま切って作れる、図案入りオリジナル用紙付き。https://t.co/yPHC6SCUOx pic.twitter.com/cDyIjYTRkQ— 河出書房新社 (@Kawade_shobo) September 11, 2017
下村優介
大学時代ラグビー部で活躍していて、もともとは切り絵とは無縁でした。
でも小さい頃から絵を描くことが好きだったそうです。
2012年に自分の描いた手書きの線を生かして独学で切り絵を始めました。
日本だけでなく世界中で展覧会を開いています。
アメリカ・スペイン・ニュージーランドなどで切り絵教室も開いています。
パリ・ルーブル美術館のアートフェアには2016年まで3年連続出展していました。
一年前に作ったやーつ。#切り絵 pic.twitter.com/Bz4zKhZ2QO
— 下村優介【現代切り絵作家】 (@yuusuke_shimo) January 12, 2020
柳沢京子
長野県の美しい風土を題材にした作品が有名。
長野県を本来の美しい風土にしたいと情熱を燃やし続けています。
日本はもちろんドイツやニューヨークでも個展を開いています。
福田理代
とても個性的な度肝を抜く作品を多く生みだしています。
とてもたった一枚の紙からできているとは思えません。
「一枚の紙から切り抜いて描く単色の世界」そして、鉛筆画のような美しく繊細な切り絵アートを目指しているそうです。
かなりの頻度で展覧会や個展を開いていますので、ぜひ直接美しい作品を見ていただきたいです。
切り剣の作品集出版前の景気付けによろしくお願いします(´∀`*)#適当にいい感じの過去画像をあげる#切り絵 pic.twitter.com/z9VR2p8QBf
— 切り剣Masayo (@kiriken16) January 17, 2020
蒼山日菜
レース切り絵で有名な切り絵作家です。
フランス・スイス・ 日本を拠点として活動しています。
海外の展覧会でアジア人としては初のグランプリを獲得した実績があります。
他にも数々の受賞歴があり2010年には NEWS WEEK「世界が尊敬する100人の日本人」 に選出されています。
作品は非常に細かいレース切り絵ですがデザインナイフではなくはさみを使用しています。
ディズニーの「シンデレラ」「アナと雪の女王」を切り絵で表現した著書も発売しています。
佐川綾野
京都・東京の西荻窪に拠点をおいて活動されています。
可愛い作品が大人気。
中学生の頃は版画に憧れていたそうです。
しかし版画は道具や作り方がわからなく、身近な切り絵を作って遊んでいました。
このことが切り絵作家の道を歩むきっかけになりました。
現在は職人さんが染めた和紙を使っています。
大学時代に版画を学んだそうですが同時に和紙のことも学びました。
福井や韓国へ和紙が作られる工程を見学に行ったこともあります。
和紙作りの職人さんと触れ合う機会もあり手漉き和紙をリスペクトするようになりました。
佐川綾野 個展 – 彼女の森は銀色。切り絵の繊細な線のあいだが薄い和紙で彩られ、淡い影をうみだしています。角度や光の強さによって表情を変える影は、作品にあらたな表情を与えてくれています。 pic.twitter.com/z6oGcpNT6I
— ondo kagurazaka (@ondo_kagurazaka) March 10, 2019
美しい切り絵作品
早川鉄兵様の切り絵
模様の中に様々な生き物が描かれていて、とても楽しい光と影の作品。
私も、生き物、自然が大好きなので、す〜っと馴染む、いくらでも見ていられるものでした。
光の当て方によって、異なる雰囲気を演出しているのも面白いです。#東京江戸あかり展#日本あかり博@akari_haku pic.twitter.com/TjTq7ZE5ml
— みけ@運命共同体 (@ch7x145s) January 18, 2020
中学生のムスメがつくったという立体切り絵。「鬼滅の刃」をイメージしたとか。#切り絵 #鬼滅の刃 こんど、カワセミやアオサギも作品にして欲しいな。#カワセミ #アオサギ pic.twitter.com/kvC9c34eWT
— Kokogaku (@nqd32113) January 14, 2020
最近、学生時代好きだった絵描きのイブキウラノさんの事を思い出して、徒然とファンアート制作。
クールで毒っ気ある切り絵タッチの作品で、今でも大好きです。
こんな感じで少しずつでも、オリジナルだけでなくファンアートもやれれば良いなと思う。#切り絵 #芸術同盟W #ファンアート pic.twitter.com/ihEKCH2ONw
— よし恵 (@THEE_yoshiedon) January 17, 2020
え?これ切り絵なの?
という作品を作っています。#Shima切り絵 #切り絵 pic.twitter.com/GpX3zNwL0h
— Shima@9/2~島根個展 (@Shima_cut) January 16, 2020
切り絵のやり方は?
基本的なやり方はスケッチした絵を白と黒に染め分けて下絵を作ります。
この時に輪郭線は、すべて繋がるように描きます。
そうしておかないと切った時にバラバラに離れてしまうからです。
そして下絵を黒紙用紙などに固定して余分な部分を刃物で切り抜いていきます。
最後に裏面にのりを塗り台紙となる白い紙に接着して完成。
現在はこのやり方にこだわらず、カッターの切れ味さえ活かされていれば「切り絵」とみなせるスタンスも広まりつつあります。
過去のやり方にとらわれない新しい切り絵が多く作られるようになりました。
切り絵のスタイルによって異なりますがカッター、アートナイフ、ハサミなどで作成します。
繊細アート切り絵 まとめ
とても一枚の紙から作られたとは思えない美しい切り絵。
繊細な作業の積み重ねで忍耐力も必要としますよね。
思い描く作品が出来上がった時はどんな気持ちなのでしょうか?
思いを込めて作った作品は人の心に響きます。
何かを表現し、人に伝えられるということはとても素晴らしいですね。